スキンダイビング(素潜り)の耳抜きの仕方

目次

素潜りで必要な耳抜き

素潜りの最初の壁?耳抜き問題を克服して、快適な水中世界へ!

スキンダイビングを始めると、最初にぶつかる壁として耳抜き問題に悩まされる方は多いのではないでしょうか?スキューバダイビング経験者でも、スキンダイビングでは耳抜きに苦戦するケースは少なくありません。

なぜなら、スキンダイビングではジャックナイフと呼ばれる体勢で頭を真下に突き刺すように潜るため、短時間で水圧が大きく変化し、何度も耳抜きが必要になるからです。フリーダイバーを目指す方の中には、息はまだまだ余裕で長く続くのに、耳が抜けずにこれ以上深く潜れないことに悩んでいる方も少なくありません。

耳抜きができないと、痛みや不快感を感じ、せっかくのスキンダイビングが楽しめなくなってしまいます。しかし、耳抜きは正しい方法を理解し、練習することで克服できる問題です。

耳抜き問題を克服し、快適な潜り方を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか?

まず、耳抜きのメカニズムを理解することが重要です。耳抜きとは、潜水によって鼓膜の内外の圧力差が生じた際に、耳管と呼ばれる管を開いて圧力を調整することです。

耳抜きがうまくいかない原因としては、耳管の開きが悪くなっていることが挙げられます。これは、風邪やアレルギーなどで鼻の粘膜が腫れている場合や、緊張して耳管の周りの筋肉が硬直している場合などが考えられます。

耳抜きをスムーズに行うためには、以下のポイントを押さえましょう。

  • リラックスすること: 緊張すると耳管の周りの筋肉が硬直して耳抜きが難しくなります。呼吸をゆっくりと行い、リラックスして潜水しましょう。
  • 鼻をつまんで息を鼻から出す: 鼻をつまんで息を鼻から強く出すと、耳管が開きやすくなります。
  • 耳抜き練習: 陸上や浅瀬で耳抜き練習を行い、耳管の開きを意識的に練習しましょう。
  • フレンゼル法: 舌を口蓋に押し付け、息を鼻から出す方法です。
  • ヴァルサルヴァ法: 鼻をつまんで息を鼻から強く出す方法です。ただし、この方法は耳管に負担がかかるため、頻繁に行うのは避けましょう。
  • トインビー法: 舌の根元を上に持ち上げて、のどを詰めるようなイメージで息を鼻から出す方法です。

耳抜きは、練習によって必ず克服できるものです。焦らず、正しい方法で練習を続け、快適なスキンダイビングを楽しんでください。

耳抜きの仕方 3選

Valsalva(ヴァルサルヴァ)法:初心者向け耳抜きテクニック

Valsalva法は、横隔膜(お腹の辺り)の力を利用して肺の中の空気を耳に送る方法です。

Valsalva法のやり方

  1. 鼻をつまむ: 親指と人差し指で鼻の穴をしっかりとつまみます。
  2. 息を鼻から出すイメージ: 鼻をつまんだまま、息を鼻から強く出すようにします。この時、口は閉じている状態です。
  3. 耳に空気を送り込む: 鼻をつまんだまま、息を鼻から出すイメージで、耳に空気を送り込みます。
  4. プスップスという音を確認: 耳抜きが成功すると、両耳から「プスップス」という音が聞こえてきます。

ポイント:

  • 優しく空気を送る: 強く空気を送りすぎると、鼓膜に負担がかかってしまうため、優しく鼻から息を出すように意識しましょう。
  • 陸上で練習: 水中に入る前に、陸上でもValsalva法を練習しておくと、水中でスムーズに耳抜きできるようになります。

注意点:

  • Valsalva法は、頻繁に行うと耳管に負担がかかる可能性があります。
  • 耳抜きがうまくいかない場合は、無理せず水面に戻り、休憩しましょう。

Valsalva法は、初心者の方でも簡単にできる耳抜き方法ですが、耳に負担をかけないように注意が必要です。もし、耳抜きがうまくいかない場合は、他の方法を試したり、医師に相談したりすることをおすすめします。


フレンゼル法:中級者向けの耳抜きテクニック

スキンダイビングのスキルアップを目指す中級者にとって、より快適で効率的な耳抜き方法として、フレンゼル法がおすすめです。

フレンゼル法は、口の中の空気を鼻の奥、耳に送り込む方法です。

フレンゼル法のやり方

  1. 鼻をつまむ: 親指と人差し指で鼻の穴をしっかりとつまみます。
  2. 舌を上顎に押し付ける: 舌を上顎の奥、ソフトパレットと呼ばれる部分に押し付けます。
  3. のどを詰めるイメージ: 舌を上顎に押し付けたまま、のどを詰めるようなイメージで、息を鼻から出すようにします。
  4. 耳に空気を送り込む: この動作によって口の中の空気が鼻の奥に移動し、耳に送られます。
  5. プスップスという音を確認: 耳抜きが成功すると、両耳から「プスップス」という音が聞こえてきます。

ポイント:

  • 舌をしっかりと押し付ける: 舌をしっかりと上顎に押し付けることで、口の中の空気を効率的に耳に送り込むことができます。
  • 鼻から息を出すイメージ: 鼻から息を出すイメージを持つことで、より自然に口の中の空気を耳に送ることができます。
  • 練習を重ねる: フレンゼル法は、最初は難しいと感じるかもしれませんが、練習を重ねることで習得できます。

フレンゼル法のメリット:

  • Valsalva法に比べて、耳管への負担が少なく、より安全です。
  • 水中での耳抜きがスムーズに行えます。
  • より深い潜水に適しています。

注意点:

  • フレンゼル法は、Valsalva法よりも少し難易度が高いので、最初は練習が必要です。
  • 耳抜きがうまくいかない場合は、無理せず水面に戻り、休憩しましょう。

フレンゼル法をマスターすることで、スキンダイビングの楽しみはさらに広がります。練習を重ね、快適な水中世界を体験しましょう!


トインビー法:上級者向けの効率的な耳抜きテクニック

スキンダイビング上級者にとって、より自然で効率的な耳抜き方法として、トインビー法が注目されています。

トインビー法は、鼻をつまんで唾液を飲み込むことで、耳管を開き、耳抜きを行う方法です。

トインビー法のやり方

  1. 鼻をつまむ: 親指と人差し指で鼻の穴をしっかりとつまみます。
  2. 唾液を飲み込む: 鼻をつまんだまま、唾液を飲み込みます。
  3. 耳に空気を送り込む: 唾液を飲み込むことで、耳管が開き、耳に空気が送り込まれます。
  4. プスップスという音を確認: 耳抜きが成功すると、両耳から「プスップス」という音が聞こえてきます。

ポイント:

  • 唾液をしっかりと飲み込む: 唾液をしっかりと飲み込むことで、耳管への圧力がかかり、より効果的に耳抜きを行うことができます。
  • 水中での練習: トインビー法は、水中での練習が必須です。陸上では、唾液を飲み込むだけで耳抜きができてしまうため、水中で練習することで、水中での耳抜きの感覚を掴むことができます。

トインビー法のメリット:

  • Valsalva法やフレンゼル法に比べて、耳管への負担が少なく、より安全です。
  • 水中での耳抜きがスムーズに行えます。
  • 酸素消費量が少なく、より長い時間潜水することができます。

注意点:

  • トインビー法は、水中での練習が必要で、習得には時間がかかる場合があります。
  • 唾液を飲み込む際に、誤って水を飲んでしまう可能性があります。

トインビー法は、上級者向けの耳抜き方法ですが、習得できれば、スキンダイビングの楽しみはさらに広がります。練習を重ね、快適で安全な水中世界を体験しましょう!

耳抜きの失敗を防ぐには?


・なるべく出来るだけ優しくたくさん耳抜きをする事!最初に潜り始める前に1度耳抜きをしてか ら潜り始めると良い

・潜り始めたら耳が痛くなり始める前に耳抜きをしよう

・最初はゆっくり潜行して耳抜きの練習をしよう

・耳抜きの時に必要以上に力を入れすぎない事(優しく)

・風邪を引いてる時や鼻詰まりの時は注意して耳抜きしよう!(水温が低い時も耳抜きしにくいので注意)

・フリーダイビングで1番大事!常にリラックスしている事

・「オトヴェント」と言う陸で練習出来る耳抜きアイテムもあるので 海に潜る前にこれでたくさん練習しとくのも良い


以上耳抜きについてでした。

スキンダイビングの耳抜き:安全に楽しむための最終チェック!

耳抜きは、スキンダイビングを楽しむための重要な要素ですが、もう一つ、安全に潜るために欠かせないのが「マスクブロー」です。

マスクブローとは、マスク内に鼻から軽く空気を送り込むことで、水圧による圧迫を解消するテクニックです。

スキンダイビングでは、耳だけでなく、マスク内も水圧によって圧迫されます。マスクブローを行わないと、目が圧迫され、痛みや不快感を感じ、最悪の場合、内出血や失明などの危険性も伴います。

マスクブローのやり方

  1. 鼻をつまむ: 親指と人差し指で鼻の穴を軽くつまみます。
  2. 鼻から息を吹き込む: 鼻をつまんだまま、軽く鼻から息を吹き込みます。
  3. マスク内への空気の流入を確認: マスク内に空気が送り込まれ、圧迫感が軽減されることを確認します。

ポイント:

  • 優しく息を吹き込む: 強く息を吹き込むと、マスクが外れてしまう可能性があります。優しく、少しずつ息を吹き込むようにしましょう。
  • 水中で練習: 陸上でも練習できますが、水中で練習することで、水圧による圧迫感を体感し、より効果的に練習できます。

耳抜きとマスクブローをマスターすることで、スキンダイビングはさらに安全で快適なアクティビティになります。練習を重ね、安全に水中世界を楽しんでください!

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